秋の味覚であるマクドナルドの月見バーガーを食べたのは一ヶ月ほど前のことだ。
まん丸な目玉焼きにチーズとベーコン、トマトクリーミーソースが織りなす絶妙で濃厚な味わいは、もはや日本の秋の風物詩と言っても誰も異論は挟まないと思う。
秋の到来を味蕾から脳髄に感じ、そこからしばらくするとハロウィンになり、時を同じくしてグラコロのTVCMが流れ始めるのが日本の正しい、秋と冬の季節フローではなかったのか?
今日、神奈川県の西部では最高気温が25度を超える夏日になった。
買い物に出た際、車内ではエアコンを効かせ、帰宅してからは扇風機のスイッチを未だに入れている。
信じられない。
こうも蒸し暑さが続くとなると衣替えのタイミングが全く掴めない。
「トリックオアトリート!」の掛け声とともに、ジャック・オ・ランタンで街が埋め尽くされるのは二週間ほど先まで迫っているというのに・・・・・。
明日からは強烈に寒くなるという予報が出ているが、晩夏を思わせるこの湿度の高さと不快な暑さに俄には信じれれない。
日本はもはや夏と冬しかない二季の国となったのではなかろうか?
春と秋があるからこそ節電に拍車をかけることができるのである。
だが、極端な気温になる夏と冬しかこないとなると、もはや節電することなどQOLを度外視した無理ゲーの世界で生きろと言われているようなものだ。
値上げラッシュが続き、適正な物価が判然としない。
ちんまりした小袋にいれられたポテチやお菓子が普通になってしまい、昭和の頃の大袋に入った姿は完全に過去の遺物と化してしまった。
年金の受給開始を70歳まで繰り下げると検討されていると聞き、毎日が不安のドン底に叩き込まれている。
もはや呆れるというよりため息しか出てこない。
年金の乱脈運用の果ての資金不足をそんなもので補おうとしているのが腹立たしい。
サラリーマンになって30年以上も給料から天引きされ、ようやく受給できる年齢が近づいてきたと思えば、また遠く離れた場所に追いやろうなど、ガンジーが助走をつけてグーパンチしたくなるようなものではないか。
秋の夜長、様々な些末なことに気を取られている。
グラコロは超絶に美味しいのだが、クラタンコロッケとバンズという炭水化物のみで構成されたジャンクフードを、今年も例年のごとく堪能するかどうかが目下一番の悩みどころである万年ダイエッターなのだ。
健康診断が終わってから食べることにする、という結論で落ち着いたのである。
今年もグラコロの季節が迫ってきている。