今年最後のチートディ(2019)

とうとうサブスク解禁になったサザン

2019年12月20日、金曜日。
サザンオールスターズ全楽曲のサブスクリプション配信が解禁となり、桑田佳祐氏を始めたとした、各メンバーのソロ名義、ユニット名義の作品を合わせ、総数900曲以上が対象となるというニュースが大大的に報道された。

今までAmazonプライムでサザンオールスターズ関連の楽曲を探しても、オルゴールサウンドにアレンジされた、「それじゃないんだ感」全開のインスツルメンツ楽曲しか聞くことができず、かといって、それだけのためにUnlimitedの追加サービスに加入する経済的な余裕のない私には、小躍りするほど嬉しいニュースが令和元年の最後に飛び込んできたのだ。

時代は物理的な音楽メディア(CDなど)を購入するのではなく、好きな曲を、好きな時に、好きな期間、好きなだけ聴く権利を買う時代へと変遷したのだ。
レンタルレコード屋で新譜を1枚500円でレンタルし、自宅でカセットへダビングして楽しむという旧時代が懐かしい。鮮烈で芸術的なジャケット・デザインに一目惚れし、アーティストや楽曲を全く知らないのに、その新譜を思わず購入してしまう、いわゆる「ジャケ買い」などという奇行は、今の令和の世では味わうことはかなわないだろう。

時代やテクノロジーの進化に、人は徒然なるままなのだ。

いまさら説明もいらぬほどに、サザンオールスターズはビッグ・ネームだ。
1978年、「勝手にシンドバッド」という、なんとも意味不明なタイトルをもつ楽曲でデビューするやいなや、翌年、「いとしのエリー」が大ヒット。
大ヒットTVドラマ、「ふぞろいの林檎たち」の主題歌に起用されたのは驚いたが、ドラマのテイストと曲との雰囲気が異常なほどにマッチし、ドラマと共に大ヒットしたのは、「中井貴一」氏がまだ余裕で大学生を演じられる遠い時代の話だ。
個人的には若き日の「手塚理美」嬢の可憐な姿に心ときめかせたものだった。

サザンの楽曲は、どこかで聞いたことがあるようなメロディと、その上で踊る耳慣れない、独特な日本語で織りなされるリリックとの妙に尽きるだろう。
「桑田佳祐」氏の独特の世界観は、ときにおどけていて、ときに甘やかで、どこかいつも切なかったりする。

3.11の大惨事が起こり、そのタイトルゆえに自主規制がかかり、現在ではTVやラジオでほとんど聴くことができない「TSUNAMI」。
そんな彼らの最大のヒット曲がサブスクリプション・サービスで新たに息を吹き返したのだ。
これほど嬉しいことはない。

LOVE AFFAIR~秘密のデート

賛否両論あるだろうが、個人的に一番好きなサザンの楽曲は「LOVE AFFAIR~秘密のデート」だ。
TBSで放映された「松嶋菜々子」嬢が初主演を果たしたTVドラマ、「SWEET SEASON」で起用された曲だというのをご存じの方はどれだけいるだろうか?
(ドラマの扱うテーマが不倫であり、ストーリーと歌詞があつらえたようにマッチしており、個人的にはこのドラマのために書き下ろされたものだと思っている。それにしても松嶋菜々子嬢が本当に美しかった。)

不倫自体には縁もゆかりもない人生を送っており、やれるものならやってみたい願望は無いこともないのだが、それよりなにより、歌詞に登場する横浜のデートスポットの数々に心が踊ったものだった。

歌詞に登場するような素敵な場所が横浜になんと多いことか?
同じ神奈川県のクソ田舎に住んでいる私には、生活圏内に歌詞に登場しうるシャレオツなスポットを見つけることができない。せいぜい酒匂川くらいを挙げることができるが、いまだかつて酒匂川を歌詞に登場させた楽曲を聞いたことがない。あったとしても、きっと学校の校歌くらいなのでは?と想像している。

マリンルージュで愛する相手がいない。
大黒ふ頭には晴れた時しか行ったことがない。
シーガーディアンで酔わせてみたいが、そこがどこだか場所を知らない。

ボーリング場は近所にもある。
ブルーライトバーって、ブルーライト・ヨコハマ?
バーバービューの部屋で抱きしめたいけど、天井鏡張りの部屋しか使ったことがない。

この曲がヒットしたのは私がまだ20代。
いつかは横浜の素敵なスポットで愛を交わしてみたいと思っていたのが懐かしい。
マリンルージュも大黒ふ頭にも、シーガーディアンにも行った。
ボーリング場とハーバービューの部屋に行くことは叶わなかったが、ブルーライトバーにも行った。
歌詞の中の世界が眼前に広がった時、少しは大人になれた気がしたのだ。

夏のイメージしかなかったサザンだったが、この曲だけは初秋から冬にかけてのイメージだった。
車窓からマジック・アワーに包まれた駅や街並みが過ぎ去るのを眺め、iPhoneから流れる「LOVE AFFAIR」が終わるころ、ようやく待ち合わせ場所である茅ヶ崎駅に電車は滑り込んでいた。

年内最後のチートディ、向かうは「STEAK HOUSE sandbar 茅ヶ崎サザン通り店」

ダイエットを高らかに宣言するも、連日のごとくチートディを発令。
もはや体重計に乗ることもはばかられる毎日を過ごしているが、これも年末ゆえに致し方ないことと諦めている。

ダイエットはいつでも出来るが、親しい友人との別れや、今後も親交を深めたいと思っている友人との時間は有限であり、タイミングを逃すことは自らそのチャンスを捨てていることと同意である!
そんな大義名分を掲げ、今日も飲めや食えや!のチートディだ。

サザンの楽曲サブスク解禁日に、茅ヶ崎サザン通りのステーキハウスでチートディを発令させるのもオツなものだ。
今回、こんなナイスでゴージャスでマーベラスなお店をチョイスしてくれ、忘年会という名のチートディを企画してくださったのは「湘南乃寅」氏である。

この夏に産声を上げた本ブログ。
Twitterで幾度となく宣伝させていただき、更新状況についてもお知らせしていた。
最初のうちは誰の目にも止まらず、アクセス数などは一桁台を推移ししていた中、初めてこのブログを見出してくれ、なおかつとても嬉しいコメントを下さったのが「湘南乃寅」氏だったのである。

肉が食べたい!チートするなら肉を!との私のワガママなリクエストに、こんな素敵なお店で応えてくれたのだ。
寅さん、本当にありがとうございました。

この「sandbar」というお店。
カウンターとテーブル席を合わせても、15名ほどが座れるこじんまりとした佇まい。
小さくてもアットホームな雰囲気で、シェフを始め、ホールスタッフもとても明るく初めて訪れた感じがしない。
今回はカウンター席に案内されたが、シェフとのおじゃべりを楽しめたのもご馳走の一つとなった。

以下、写真を見て料理をご確認いただきたいのだが、お世辞ぬきで美味しかった。
お酒はワインを中心に取り揃えられており、料理に合わせた最適なものをチョイスしてくれる。
実際に食べていただかないと、私の稚拙な文章力ではその美味しさの全貌をお伝えすることはできないが、とにかく美味しいの一言につきる。

今回オーダーしていたのがクリスマス・ディナーということもあり、最後の最後、とてもドリーミィなデザートが出てきたのにはびっくりした。
カウンター席とはいえ、オッサン二人のクリスマス・ディナーという、目に染みる光景に加えてのキラキラ・デザートである。
さすがにこっ恥ずかしかった。
泣ける・・・・・。

こうして楽しいフライデーナイトは過ぎていき、2019年最後となるチートディは終わった。
食った、とにかく食った。
そして飲んだ、ガブガブ飲んだ。
よく考えてみると、寅さんと二人で余裕でフルボトルのワインを2本空けた気がする。
(記憶が定かでなくなっている・・・・・)。

来年早々、私の地元で2020年初のチートディを発令させるべく、寅さんと茅ヶ崎で別れた。
楽しかった。

ダイエットももちろん続ける。
既にすっかり信用されていないと思うが、それでも続ける。
続けることにきっと意味があると思うのだ。
続けていないと、このブログのネタに困る。
もはや、ダイエットのためにブログを書いているのか、ブログを書くためにダイエットをしているのか判然としなくなっているが、それでも良い。

このブログを通じて、こうして素晴らしい食事と楽しい時間を過ごすことができたのだから。
(という苦し紛れの言い訳)

STEAK HOUSE sandbar 茅ヶ崎サザン通り店 (茅ケ崎/ステーキ)
★★★☆☆3.06 ■予算(夜):¥3,000~¥3,999
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