この恋が実りますように
昨年同様、年末年始の休暇時期に突入するやいなや、早朝から夕方にかけ、今年ヒットしたドラマを一気に総力再放送という大技にでた某TV局。
家政婦所から紹介された、柔和な笑顔を持つアラフィフのおっさんが、ミラクルな家事テクニックを披露しつつ、ヒロインのハートをガッチリと鷲掴みにし、最後の最後には結婚にまで漕ぎつけるとういうガチな大人のファンタジー。
そんなのあるワケねぇよ!的な荒唐無稽なストリーにーにもかかわらず、妻から依頼された大掃除を全てスルーし、最後まで視聴してしまった12月28日。
妻の逆鱗に触れたその日の夕飯が、カップ麺一個だったのは言うまでもない。
「この恋が実りますように・・・・・」と、エンディングで主題歌が流れるたび、アラ還で独身の我が友のことを思う。
このドラマの主人公のように、50過ぎのおやじが正々堂々と、うら若き意識高い系独身女子の部屋に入るなど、普通にやったら完全に不法侵入である。バレたらアウトである。人生詰んじゃうのである。
どんな理路整然とした説明を展開したとしても、「変態エロじじぃ!」というレッテルを魔除けの札のように貼られてしまい、近所のコンビニに行くことすらままならなくなってしまう。
我が友よ、まだまだ結婚を諦めていないその姿勢は大いに評価する。
いやむしろ、どうしたらアラ還おやじがそこまで前向き、ポジティブ、ノーテンキな思考になれるのか不思議でならない。どうやってもこれから先、女性と親密になれる機会など皆無ではないか。
「え?まだ結婚を諦めてないんだよぉ~」とのたまう友は、株主優待のみで日々の生活をしている桐谷広人氏と、漫画家でタレントの蛭子能収氏を足して半分にしたような微妙なルックス。
桐谷さんのような莫大な資産を持っているわけはなく、蛭子さんのようなタレント性もなにもない。
いわゆる普通の冴えないおっさんなのだが、ポジティブシンキングで人の忠告に全く耳をかさないことだけは突出している。
来年、素敵な女性と出会い、見事にゴールインまで漕ぎつけられたら・・・・・。
宝くじの当選確立とほぼ互角の可能性を信じている彼に、幸多からんことを。
結婚式には呼んでくれ。だが、お付き合いしてくれる女性が現れたらすぐに連絡してほしい。
君へのご祝儀の用意は今のところ予算として計上していないからだ。
ほぼ実現不可能なイベントに予算を割くなど、我が家の首相兼財務大臣からの許可が降りない。
コロナ一色
コロナ、コロナ、コロナ、コロナ、コロナ・・・・・。
今年一年、このカタカナ三文字の単語を耳にしなかった日は一日たりとてなかった。
鬼滅の刃、煉獄さんは300億を超えた男になったが、それでもこのコロナの三文字には到底かなわぬ。
全集中し、自粛の呼吸を続けなければならないのだ。
全世界を未曾有の恐怖に陥れ、今もなお感染の拡大が止まらぬ忌々しいウィルス。
本当に今年は世界の様子が一変してしまった。マスクをしないで外出している人間はほとんどおらず、街のあちこちには消毒液が常備され、そしてなにより、家でジッとしている時間が極端に多くなった。
あれほどまでに忌み嫌っていた通勤電車も、今となっては懐かしく思える。
在宅で仕事ができる環境には本当に感謝しているのだが、こうも外出を自粛していると精神衛生上よろしくない。生活にメリハリがなく、気持ちの切り替えができないのだ。
こうなると、通勤電車というのは気持ちの切り替えスイッチの役目をしていたのだと、つくづく思う。
会社を後にして電車に乗り込むことで、気持ち的に何かしらの切り替えができていたのだと。
「開放された感」に満たされるのだ。
専門家からの見解では、来年もこの状況は続くとの見通しだ。
このままでは来年の東京五輪開催も絶望的だろう。いや、強行開催したとしても、悲惨な結果が待っていることは火を見るより明らかである。
「尽きせぬ自由はがんじがらめの不自由さの中にある」とは、長渕剛が「ステイ・ドリーム」という楽曲の中でリスナーに突きつけた歌詞である。
世はまさに、がんじからめの不自由さの真っただ中にあり、ステイ・ホームを余儀なくされている。
今この不自由さを耐えに耐え、その先にある自由を手にできる日がきっと来ると信じている。
パンドラの箱を開けてしまった人類に、「希望」という名の光が残っているはずなのである。
明日からは2021年が始まる。
どうか、どうか、人々が無病息災で暮らせる穏やかな日常が一日も早く戻ってきますように。
2020年の最後、一ヶ月近くも放置していた拙い日記ブログではありますが、皆さんが無事に新年を迎えられます事を祈りながら終わりにしたいと思います。
読者の皆さん、来年は素晴らしい年になりますように。
今年一年、ご愛読いただきありがとうございました。
来年は、もうちょっと更新頻度を上げるべく精進いたします。
来年もよろしくお願いいたします!